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訪問、有難うございます。
「心の風」に誘われて、
思うがままに書き綴る「旅する生命科学者Nagoya」です。
(いらすとやのHPから拝借)

今回は、
Nagoyaがドイツ ハイデルベルク滞在中に経験した「新型コロナウイルス(COVID-19)」によるオーバーシュート(爆発的患者急増)とロックダウン(都市封鎖)に向かいつつあるハイデルベルクで実際に目にしたこと&経験したこと
を紹介したいと思います。
- ドイツで起こった新型コロナウイルスのオーバーシュート(爆発的患者急増)
- ハイデルベルクがロックダウン(都市封鎖)寸前に追い込まれるまで
- 「接触制限措置」の発令によって、生活はどうなった?
- この後、日本はどうなる?
- あとがき
ドイツで起こった新型コロナウイルスのオーバーシュート(爆発的患者急増)

今回、Nagoyaは「出張」でドイツに行きました。
(2020年2月29日撮影)

見慣れたフランクフルト国際空港だね。
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

ドイツに入国した時点では、日本の方が感染者が多く、3月1日以降の入国者には問診票の提出が義務付けられるという状況でした。
(2020年3月27日撮影)

1ヶ月後、これほど閑散としたフランクフルト国際空港に来ることになるとは、思ってもいませんでした。
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

まさかの感染者5万人超!!
ハイデルベルクがロックダウン(都市封鎖)寸前に追い込まれるまで
ハイデルベルクの場所と概説

ハイデルベルクは、フランクフルトから南に約90km、人口約16万人の街。

旧市街地は、観光名所の一つにもなっています。

ドイツ最古の歴史を誇るハイデルベルク大学もあるよ。
滞在1週目(3月1日~3月7日):平穏な日々に忍び寄る新型コロナウイルス
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

一週間で感染者が600人ほど増えましたが、ダイヤモンドプリンセス号における感染者数(696人)と同じくらい。

日本(3月7日時点:452人)と比較しても、「ちょっと多い」という感じね。

ほぼ毎日カフェに立ち寄って休憩していました。
(2020年3月1日撮影)

ハイデルベルク中央駅も賑やかでした。
(2020年3月1日撮影)

トイレットペーパーも普通に売ってるね。
(2020年3月2日撮影)
(2020年3月2日撮影)

パスタとパスタソースは、売り切れ寸前!!

街の様子は、これまでに訪問した時と違いがありませんでした。

でも、振り返ると、パスタとパスタソースが売り切れ寸前だった事が、その後の前兆だったんだね。
滞在2週目(3月8日~3月14日):オーバーシュート(爆発的患者急増)
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

一週間前とは打って変わって、1日に感染者が200人ずつ増え、最後の3日間では、1日に1000人ほど感染者が増えるというオーバーシュート(爆発的患者急増)が起こりました。
(いらすとやのHPから拝借)

実は、この週の最初の土日は、ホテルステイを楽しんでいました。
(2020年3月8日撮影)

ハイデルベルクの中心にある「ビスマルク広場」も、いつも通りだね。
3月10日:日本政府が、ドイツ全土に対して感染症危険情報「十分注意してください」(レベル1)を発出

この時は、韓国の感染者が約8000人と、「まだまだアジアの方が危険」という印象があり、Nagoyaは気にしていませんでした。

この時点でイタリアの感染者は1万人を越えてたけどね…。
3月12日:ドイツ政府が1000人以上の参加が想定される全ての私的・公的イベントの中止を要請 ※これによって、各都市の劇場やコンサートホールがイースター休暇明け(おおむね4月19日まで、延長可能性も有り)まで休館

こちらについても、「韓国やイタリアの様な状況を避けるための予防策」程度にNagoyaは捉えていました。
(2020年3月12日撮影)

その後も、いつも通りの「ビスマルク広場」。

この週は、週の半ばにもホテルステイを楽しみました。
3月12日:メルケル・ドイツ首相が、「急激な感染拡大に対処するため、今まで以上に厳しい方法が必要であるとして、可能な限り社会的接触を避け、参加者が1000人未満であっても、すべての不要不急のイベントを取りやめる」よう呼びかけました。

Nagoyaは、この発言を甘く考えていました…。

この発言は、「接触制限措置」を通達するための予告だったのかもね。

うん。
宿泊したホテルの営業は、結局この週まででした…。
(2020年3月13日撮影)

この週には、ドイツに来て初めてマスクを目にしました!!

聞いてはいたけど、ドイツでは予防目的でマスクをすることが無いんだね…。
3月14日:ドイツと国境を接するチェコ、デンマーク、ポーランドが、それぞれドイツとの国境を閉鎖(入国禁止措置)
(2020年3月14日撮影)

乗客がドライバーに近づけなくなっていました。

乗客が新型コロナウイルスをドライバーに感染させないための予防策ね。

街の様子が大きく変わることはありませんでしたが、在ミュンヘン日本国総領事館からのメールが増え、バスの様子が変わる等、週末から様子が一気に変わっていきました。
滞在3週目(3月15日~3月21日):接触制限措置の発令
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

一週間前とは打って変わって、感染者の増え方が1500~2000人。
最後の1日間では、5000人増!!
3月16日:日本政府が、ドイツ全土を「レベル1:十分注意してください」から「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」に引き上げました。

感染者数が7000人を越えたので、「当然かな」くらいにしか思っていませんでした。
3月16日:メルケル・ドイツ首相が、社会生活上のさらなる接触制限措置について発表
(1)以下の施設は閉鎖されない。
食料品・飲料品販売店、宅配サービス、薬局、衛生・医療関連施設、ガソリンスタンド、銀行、郵便局、クリーニング店、コインランドリー、新聞販売店、卸売店等。
これらについては、当面の間、日曜日の営業禁止が停止される予定。
(2)以下の施設は閉鎖される。
○バー、ナイトクラブ、ディスコ、酒場、その他類似の施設。
○劇場、オペラ座、コンサートハウス、博物館、その他類似の施設。
○見本市、展示、映画館、公園、体育館、宝くじ売り場、その他類似の施設。
○売春宿、その他類似の施設。
○(公共,民間を問わず)スポーツ関連施設、プール、フィットネススタジオ、その他類似の施設。
○アウトレットセンター、その他類似の施設。
○子供の遊び場。
(3)以下の行為は禁止される。
○サークル、スポーツ施設、レジャー施設における会合、市民学校、音楽学校、その他学校以外の教育施設(公共・民間を問わない)の施設の利用、バスによる旅行ツアー。
○教会、モスク、シナゴーグ、その他の宗教施設における会合。
(4)以下の規制が設けられる。
○病院、リハビリ関連施設、介護施設等の訪問の制限(面会は1日1回1時間。ただし、16歳未満の子供や呼吸器系疾患を伴う人の訪問は認められない)。
○病院、リハビリ関連施設、介護施設、大学、学校、幼稚園においては、14日以内にロベルト・コッホ研究所が指定する国内外のリスク地域に滞在した人物との接触禁止。
○新型コロナウイルスの拡散リスクを最小化するため、レストラン、食堂、ホテルではテーブル間の間隔を空け、訪問客数を抑制し、衛生上の措置を取ることを義務づける。
○ドイツ国内における宿泊は、必要な場合のみに限り、観光目的に利用できない。
○レストランは原則として、早くて朝6時に開店し、遅くとも18時に閉店しなければならない。
※在ミュンヘン日本国総領事館からのメールを引用

衝撃!!

ある日突然世界が変わるというのは、まさにこういうことね…。

この「接触制限措置」によって、Nagoyaはドイツで仕事をすることが出来なくなり、帰国を決意しました。

この週は、ドイツ全土がロックダウンに向けて大きく動き、街の様子も一変しました。
滞在4週目(3月22日~3月28日):接触制限措置の強化
(Berliner MorgenpostのHPから拝借した図を改変)
※左から「感染者数」、「回復者数」、「死亡者数」

一週間前とはさらに打って変わって、感染者の増え方が4000~5000人。
最後の1日間では、1万人増!!
3月22日:メルケル・ドイツ首相が、新たなガイドラインを発表
1 同居家族等以外の他人との接触は絶対に必要な最低限とすること。
2 公共空間において、他人との距離を必ず最低1.5メートル、可能であれば2メートル以上とること。
3 公共空間における滞在は、単身か、または家族以外の1名、または家族の同伴に限り認められる。
4 職場への通勤、緊急時ケア(託児、高齢者介護等)、買い物、通院、試験や会議等重要な日程、他者の支援、個人によるスポーツ、屋外での新鮮な空気を吸うための運動やその他必要な活動のための外出は、引き続き認められる。
5 ドイツにおける深刻な状況に鑑み、グループによるパーティーは、公共の場所か私的な空間(住居)かを問わず許容されない。秩序局または警察が取り締まり、違反行為には罰則が適用される。
6 すべての飲食店は閉鎖する。ただし配達サービスや持ち帰り等により、個人が自宅で飲食するための料理の販売は例外。
7 理髪業、美容サロン、マッサージ業、タトゥー業など、身体のケアに関わるサービス業は、近距離での身体の接触を避けられない職種であり、本ガイドラインに合致しないため、すべて閉鎖する。ただし、医療上必要な治療は引き続き認められる。
8 人々との接触があり得るすべての現場については、公衆衛生に関する規則を守り、従業員や訪問客に対する効果的な保護措置を実施することが重要である。
9 上記の措置の適用期間は最短2週間とする。
※在ミュンヘン日本国総領事館からのメールを引用

これは、結構キツい!!

独身でパートナー等がいない&単身で生活している人は、精神的に堪えそう…。
3月23日:日本政府が、ドイツを含む欧州各国に対する感染症危険情報レベルを「レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)」に引き上げました。

「渡航中止勧告」が出され、外務省による在留邦人の所在確認が始まりました。

一週間で感染者が3万人以上増加しました。

潜伏期間が2週間程度と言われているので、まだまだ増えていきそうね。
※4月2日現在の感染者数:77981人
「接触制限措置」の発令によって、生活はどうなった?

他人との距離を1.5m以上確保しなければならなくなりました。
公共交通機関における変化
(2020年3月17日撮影)

先週よりもバリケードが強固になっていました。
(2020年3月22日撮影)
(2020年3月20日撮影)

ドイツ鉄道版「緑の窓口」も閉鎖。
ドイツ鉄道を始めとし、明日&トラムの本数も少なくなりました(ほぼ半減)。
役所における変化

外国人局を始め区役所も閉鎖され、メールか電話で予約を取ってからでないと対応してもらえなくなりました。
飲食店における変化

店内での飲食が禁止になり、テイクアウトのみの営業になりました。
デパート・スーパーマーケットにおける変化
(2020年3月18日撮影)

これまでと変わらない光景でした。

デパートは、休業になりました…。

スーパーマーケットでは、トイレットペーパーが無くなっていました。

「見つけた」と思ったら、キッチンペーパー…。

数日かけて、ようやく手にすることが出来ました。

レジでは、飛沫感染防止用の衝立が設置されていました。

これ、日本でも導入すると良いのでは?

レジ担当者は、手袋をはめていました。

レジの手前には、1.5m以上の間隔を設けるようにとの指示。

カウンター越しであっても、1.5m以上の間隔を確保しなければ営業できなくなりました。

店内に入場することが出来る人数も、制限されました。
(2020年3月20日撮影)
(2020年3月24日撮影)

店の外でも、1.5m以上の間隔をもうけなければなりません。

日本の方が感染者(3月24日:1190人)が少ないけど、日本とは全く違うね。

生活に必須ではない物を扱っている店は、もれなく休業中でした。
ハイデルベルクで一番の繁華街「ハウプト通り」における変化
(2016年9月撮影)

ハイデルベルクで一番の繁華街「ハウプト通り」は、主に観光客で、このような賑わい。
(2020年3月20日撮影)
(2020年3月20日撮影)

ほぼ全ての店が休業し、人もほとんど居ませんでした。

生気を失った街だね!!

街の繁華街が、ゴーストタウン化していました!!

バスやトラムの本数も減って、自家用車が無いと生活がしづらくなった感じね。

残念ながら、日々を生きるためだけに機能している街になった感じがしました。
番外編:フランクフルト国際空港における変化

予想通り、営業していたのは、コンビニエンスストア1店舗だけ…。

制限区域も、営業していたのは、コンビニエンスストア1店舗だけ…。
ラウンジも営業していませんでした。

普段だったら「笑いネタ」になるかもしれませんが、まったく笑えず…。
この後、日本はどうなる?

2020年4月2日現在、ドイツにおける新型コロナウイルス感染者は、78115人。

2020年4月3日現在、日本における新型コロナウイルス感染者は、2658人。

3月12日くらいのドイツの感染者数と同じだね。

1日あたりの感染者の増え方は、3月8日くらいのドイツと同じ状況。

これから10日間が、気を付けなければならない時期だと思うよ。

そうだね、オーバーシュート(爆発的患者急増)を防ぐことが出来ると願おう。
あとがき


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